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外国人労働者の「研修制度」について

外国人労働者の「研修制度」について
――その現場から――
日時:2009年5月26日火曜日18:30~20:00
場所:廿日市市市民活動センター1階会議室
講師:王 也

1.研修制度の由来
1960年代後半に、海外進出した日本企業が現地法人から現地社員を招へいし、技術や知識を習得した現地社員が、帰国後、その技術を母国(開発途上国)で発揮させたことから、国際貢献と国際協力の一環として1981年に在留資格が創設された。
外国人研修制度の推進団体である財団法人国際研修協力機構(JITCO)は、研修生・技能実習生の受入れを行おうとする、あるいは行っている民間団体・企業等や諸外国の送出し機関・派遣企業に対し、総合的な支援・援助や適正実施の助言・指導を行っている。また、研修生・技能実習生に対し、その悩みや相談に応えるとともに入管法令・労働法令等の法的権利を保障し、研修・技能実習の成果向上、研修生・技能実習生の受入れ機関と送出し機関等を支援している。1993年には、「学ぶ活動」である研修に加えて、「労働者として」実践的な技能・技術を修得するための技能実習制度が導入され、現在、研修・技能実習併せて最大3年間の滞在が可能となっている。なお、技能実習は、公的評価が可能な63職種116作業に限定されている。    
2.研修制度の理念と基本枠組み
 「外国人研修生」は、民営または国公営の送出し機関から送出されて来日し、日本側の受入れ機関において研修する。研修生の滞在期間は、基本的には1年以内である。開発途上国への技術移転を確実に行うため研修計画が作成され、研修生はこれにそって研修する。その後、国の[[技能検定]]基礎2級相当に合格する等、所定の要件を満たした場合には、同一機関(会社)で実践的な技術習得のために雇用関係の下で更に2年間滞在することが可能となる。これを技能実習といい、研修・技能実習と合わせると最長3年間の滞在期間となる。受入れ方式は大きく二種類に分かれ、事業協同組合や商工会議所等がそのメンバーである企業等と協力して行う研修生を受入れる形態を「団体監理型」といい、受入れ機関の合弁企業・現地法人・一定の取引先企業等から企業単独で受入れる形態を「企業単独型」という。受入れが可能な研修生数は、原則として、受入れ企業の常勤職員20名に付き、研修生1名である。ただし、「団体監理型」では、受入れ可能な人員の枠が緩和されている。近年、「団体監理型」による研修生の受入れが拡大しているが、問題点も多い。

表の1 2004年―2008年研修・実習生人数の推移 (厚生労働省ホームページから)
2004年―2008年研修・実習生人数の推移
  2004年 2005年 2006年 2007年 2008年
研修生 44464 54317 54107 70519 88086
技能実習生 46352 52604 59755 73580 89033
計 90816 106921 113862 144099 177119
 図の1 2004年―2008年研修・実習生人数の推移
  

3.当該制度の問題点について
 近年では研修生の急増に比例するように人権侵害や事件が多発している。典型的な事例は、パスポート取上げ、強制貯金、研修生の時間外労働、権利主張に対する強制帰国、非実務研修の未実施、保証金・違約金による身柄拘束、性暴力などで、マスコミに報道されたりすることもあった。
 また、制度の趣旨と実態の乖離も指摘されている。いわゆる3K職種など日本人労働者を確保できなかったり、中国などの外国製品との価格競争にさらされている中小企業が、本来の目的である国際貢献ではなく、低賃金の労働力確保のために本制度を利用するケースが目立ち、研修生の中にも技能修得ではなく「出稼ぎ」として来日する者がいる。政府の審議会・研究会やプロジェクトチームでは存続・拡大路線が主流であり、研修・技能実習の期間を最大5年に拡大することや再研修が議論されている。法務省は2007年12月26日に「研修生及び技能実習生の入国・在留管理に関する指針」を改訂した。上記問題点でも挙げられている受け入れ機関による研修生のパスポートの保管について、研修生本人の要望があったとしても認めないとするなど従来よりも厳しい内容となっている。本指針に違反する行為があれば、3年間の研修生受け入れ停止などの処分を受けることとなる。
  現実から見てみると、団体監理型の受け入れは次の問題点が顕在化している。
1. 一部の受け入れ企業で、研修生・技能実習生が実質的低賃金労働者として扱われている。さらに賃金不払い、時間外労働などの労働関係法規違反も発生。
2. 受け入れ企業に対する指導・監督が不十分な受け入れ団体が存在。
3. 不当な利得を得るなどして、研修生をあっせんする悪質な送り出し機関やブローカが存在。
これらの問題により、研修生・技能実習生の逃亡・失踪・犯罪事件が各地で散見している。
研修・技能実習制度の見直しに伴う出入国管理及び難民認定法の一部改正法案が、平成21年3月6日に、第171回通常国会に提出された。法案には新たな在留管理制度導入として、外国人登録制度に代わり、中長期の外国人滞在者に「在留カード」を交付し、入管が情報を一元化するものである。また、研修・実習生には「技能実習」の在留資格を新設し、入国3ヶ月目から最低賃金法などの労働関係法令を適用して、受入れ企業と雇用契約を結べるようにし、身分を保護するとなっている。
4研修生受け入れの流れ
1 制度の説明と申し込み。:受入希望企業の都合に合わせて、組合職員がご訪問し、研修制度説明や受け入れ可能かどうかについてヒアリングを行います。
2 研修生募集・現地面接:受け入れを希望する研修生の募集条件や募集地域を決定し、送出機関に通知します。送出機関で候補者を募集後現地面接を実施し研修生を選抜します。
3 研修生現地教育開始:選抜後から日本入国までの期間、選抜された研修生は現地で事前教育を受けます。
4 請書類提出・在留資格認定証明書発給:在留資格認定証明書交付申請書を作成します。同申請書は、JITCO本部の書類チェックを経て所管の入国管理局に提出され審査後「在留資格認定証明書」が発行されます。
5 ビザの発給と入国
6 集合研修の開始
入国当日から集合研修施設にて約1か月間、日本語、日本文化・風習、法律・道徳などを中心とした集合研修を行います。(160時間)
7 企業配属と企業研修開始
集合研修場所から受入企業へ配属します。配属後から受入企業での研修が始まります。配属時組合職員が数日間同行し、研修生導入の支援を行います。
8 技能検定試験受験     技能移行時期の2~3ヶ月前に技能試験を受験します。
 9 雇用契約締結・技能移行申請・手続き
10 JITCO監査・在留資格変更  11 技能実習開始・技能試験基礎1級受験(2年目)
12 在留資格延長        13帰国準備
5研修生の生活教育、指導、監理にについて
? 研修生の来日前教育、来日後集合研修教育:来日前の教育によって、来日後に生活管理の難易度が変わる。(日本語のレベル、教育施設の完備度、教員のレベル)
? 配属後の管理について :
よくトラブルになる事情:騒音、ゴミ、遅刻、無断外泊、品質問題、仕事態度、
1組合に委託する生活指導管理、2会社側独自管理、3会社と組合の協力管理)
? 優秀な研修生の例
1 来日して短期間に日本語能力試験1級、2級合格
2 勤勉に仕事して、技術の面で優秀で、仕事中に日本人社員の指導もできた。
3 3年間研修して、会社の推薦で中国の子会社に勤め、2年後、本社は正社員として採用すると意思を表明した。
4 安全の意識が強く、仕事中に自分の気づいたことを上司に提言し、重大な安全事故を防いだ。

  以上
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